僕のサイトもようやくHTML5になったのですが、色々と新しいタグが追加されていて興味深いものがあります。
特に<article>のタグですが、これはSEO対策上の理由から出てきたものという気がしてなりません。
ふた昔ぐらい前、「キーワード密度が何パーセントあるか?」という点がSEO対策上は有効とされていた時代がありました。また、関連キーワードもちりばめておくと検索エンジン対策に有効であるともされていたわけです。
当時はヤフーのYSTがまだ健在で、日本ではGoogle検索とシェアを2分していた時代でしたが、どちらかというとキーワード密度対策はYSTに有効であったと記憶しております。また、密度の位置についても、HTMLソースの上部とか、あるいはh2タグの直下が有効といわれており、実際に効果があったと記憶しています。
その際、僕が頭を悩ませていたのは、サイト全体のキーワード密度でカウントしてもよいものか?という点です。
特定のキーワード密度がページ全体で3%あったとしても、コンテンツ部分で1%なら薄めのキーワード密度になってしまうため、これは調整するべきだはないかという考えがありました。
一方で、コンテンツ部分の密度を上げる場合、ナビゲーション部分のキーワード密度を下げなければ、ページ全体のキーワード密度が高くなってしまいます。当時のデッドラインはページ全体で8~9%程度でしたので、その上限を超えないように、コンテンツ部分の密度を調整していく作り方が主流であったものと思います。
そのため、検索エンジン側に「コンテンツ部分」と「その他の部分」を明確に区別して把握してもらわないといけなかったわけですが、果たして本当に区別できているのだろうか?という疑問が常にありました。
もし区別できているとしたら、どうやって区別しているのだろう?という疑問を抱えつつ、SEO対策に取り組んでいたものと思います。
けれども、最近のHTML5で<article>や<nav>のようなタグが追加されたことから考えると、もしかするといまいち区別できていなかったからこそ、このようなタグが出来たのではないかと僕は考えています。
ある意味、10年超しの疑問がようやく解決されたわけですが、このような新しいタグが出てきたのは非常にしっくりくるといいますか、うまい方法を考えるものだなとW3Cには感心してしまいます。
その後、中古ドメインが猛威をふるった時期もあり、今ではキーワード密度のランキング付けにおける重要度はかなり下がっているものと思いますが、<article>内密度については調整しておくべきではないかと考えています。
なぜ、HTML5で<article>や<nav>のようなセマンチックなタグが出てきたのかを考えれば、それはコンテンツ部分を把握したいからであり、重要な部分とその他の部分を区別したいからだと思われますが、重要な部分については気持ち強めのキーワード密度で攻めてみるのがよいと思います。
ビックキーワードでは無理でも、弱めのキーワードなら上位表示も可能かと思われます。